看護師主導で糖尿病患者のメンタルケアを

糖尿病患者の中には、メンタルの落ち込みを抱える人が少なくありません。その理由として挙げられるのは、糖尿病治療には休日が存在せず、毎日継続する必要性があるからです。糖尿病治療において大切なのは精神面の安定であり、これは患者自身が一人で対処しようと思っても限界があります。そのため、看護師が患者のメンタルを安定させるケアを行っていくことが大切なのです。

患者に対して一方的に指導しても、多くの場合に相手は受け入れてくれません。糖尿病の合併症の恐怖から不安になり、投げやりな性格に変化してしまう人もいるのです。不安や怒りなどの負の感情は、人からやる気を奪ってしまう可能性があります。そこで看護師がすべきことは、いかに患者のメンタルを安定させ、自主的な治療を促すかです。治療に対して消極的になっている患者は、治療を強要されていると感じる人が目立ちます。一方、自主的に治療している患者は精神状態が安定し、血糖値のコントロールも上手くできているケースが多いです。

糖尿病治療の軸は食事と運動、そして薬物療法の3つになりますが、それに加えてメンタルコントロールも欠かせません。メンタルが安定しているときは気持ちが前向きになっていることが多く、治療に対する精神的な苦痛が半減します。そのため、看護師は患者に指導やアドバイスをするだけでなく、相談役となって話をじっくりと耳を傾けることが大切です。このように糖尿病患者のケアにあたる看護師は、メンタルケアのためにコミュニケーション能力も求められます。